


ダウ理論インジケータとSMCについての基本的な考え方は、第1回の記事で詳しく解説しています。
詳細な内容をご覧になりたい場合はぜひ前回の記事もチェックしてください。
「このあたりの価格がレジスタンスライン、サポートラインとして効きそうかな?」と考えて平行線を引く という作業をするトレーダーは多いと思います。
しかし、やるべきと分かっていても・・・
など、手作業の運用にはいろいろな課題があります。 このような困りごとを解決するために、今回のバージョンアップでは
レジスタンスレベル、サポートレベルとして機能しやすいゾーンを過去の長期間にわたって遡りチェックし自動描画する機能「Supply / Demandゾーン」を追加しました。
また、マルチタイムフレーム機能で上位足のレジスタンスレベル、サポートレベルの検出にも対応し、1つのチャートで複数時間足における重要な価格帯を理解することができるようになります。
設定方法:
チャートのズームレベルを変更してみると、緑/オレンジのゾーンが表示されました。
オレンジはSupply(供給)ゾーン、緑はDemand(需要)ゾーンを示します。 これらのゾーン付近では、価格がゾーン付近で押し戻されたり、勢いよくブレークしている様子が見えてきます。
レートが勢いよく上昇した後に「まだ上昇するかもしれない」と思ってエントリしたら反転下落し、損切りに到達してしまった という失敗は誰しも経験しているのではないかと思います。
重要な価格帯が見えてくれば損失トレードを回避できる頻度が増え、勝率アップや収益性改善が期待できるようになります。
レジスタンスレベル、サポートレベルが機能する背景について、 需要と供給のバランスから深堀りながら理解していきましょう。
Supply(供給)ゾーンは、過去に該当レート付近で強い売り圧力が発生した領域を示しています。 市場参加者は該当レート付近では売るべきである(=公正価格はこのレート以下である)と考えているゾーンであると言えます。
ゾーン付近には利益確定の売り注文(ロングポジションの解消のための売り注文)や、該当価格で反転下落することを期待する参加者の新規売り注文が入りやすいことから、このゾーンに価格が近づくと売りが優勢になりやすく、価格が下落する可能性が高まります。
一方で、このゾーンを抜けて更に上昇を続ける場合は、勢いよく上昇を続ける可能性が高くなります。
単純に売り注文よりも多い買い注文が発生していることに加え、このゾーンをエントリ根拠として新規売り注文をしていた参加者は、ゾーン上限付近を損切りラインとして使用することが考えられるため、ゾーンを抜けるタイミングで損切りによる買い注文も巻き込み、勢いよく上昇する可能性が高くなると考えられます。
Demand(需要)ゾーンは、過去に該当レート付近で強い買い圧力が発生した領域を示しています。 市場参加者は該当レート付近では買うべきである(=公正価格はこのレート以上である)と考えているゾーンであるとも言えます。
ゾーン付近には利益確定の買い注文(ショートポジション解消のための買い注文)や、該当価格で反転上昇することを期待する参加者の新規買い注文が入りやすくなることから、このゾーンに価格が近づくと買いが優勢になりやすく、価格が上昇する可能性が高まります。
一方でこのゾンを抜けて更に下落を続ける場合は、勢いよく下落を続ける可能性が高くなります。
単純に買い注文よりも多い売り注文が発生していることに加え、このゾーンをエントリ根拠として新規買い注文をしていた参加者は、ゾーン下限付近を損切りラインとして使用することが考えられるため、ゾーンを抜けるタイミングで損切りによる売り注文も巻き込み、勢いよく下落する可能性が高くなると考えられます。
SMC(Smart Money Concept)においては、需要と供給のバランス(またはその不均衡)を様々な要素から分析しようとしているようで、様々な考え方のSupply/Demandに関する説明がされているようです。
私が勉強した範囲では、以下のような要素の中で需要と供給に関する説明がありました。
FVG発生の起点となる頂点を含む領域。 FVG形成したバーの起点付近から機関投資家が仕掛け始めている = 重要な価格帯であり、Supply/Demandゾーンとして機能しやすいという考え方。
Order Blockを形成する前の波動を含む領域。
価格が一定の範囲で推移するフェーズ。 Accumulation(蓄積)と表現されることもあるようです。 流動性を蓄積し、その後の大きな価格変動の起点となることが多いです。
CHOCHとはChange Of Character の略称で、 相場反転の基準となるレートを指しますが、
「Major CHOCH」とは、ダウ理論におけるトレンド転換とほぼ同義と考えて良いと思われます。
となりますが、このレートがMajor CHODH に当たります。
私がざっと調査した範囲では、上記のようなものが抵抗ゾーンとして使用されているようです。 まだ勉強不足のためこれらがすべてではないと思いますが、どのような価格帯に需要や供給ゾーンがあるのかを読み解く上では参考になると思います。
ダウ理論の考えとも近いことも踏まえ、Major CHOCHの形成に至った頂点を使用して、Supply/Demandゾーンを検出するようにしました。
相場転換に至る前の最高値/最安値という意味合いになりますので、重要な価格帯として理解されやすいレートですし、多くの市場参加者が意識するレートののため大衆心理の観点でもインジケータとしても機能しやすいことが期待できます。
何らかのエントリ条件を満たしていたとしても、利確幅よりも手前にSupply/Demandゾーンがある場合はエントリしても利確に到達せず相場が反転してしまう可能性が高まります。
ゾーンが間近に存在するポイントでエントリシグナルが発生した場合、即座にエントリするのは控えることでエントリ後に即反転し含み損を抱えてしまうケースを回避しやすくなるでしょう。
例えば下の図のような場合を考えてみましょう。
指標発表後、大きく窓を開けて上昇し、わずかに押し目を形成した後に再度大きな陽線を記録し高値を更新しています。 このまま上昇を続ける可能性もありますが、少し上の価格帯には上位足のSupplyゾーンがあることが分かります。
もし抵抗ラインがないならば、このままエントリ出来そうな形ですが、 ここで反転下落しやすいことがわかれば、エントリを避けるはずです。
これは上位足チャートを開いたり、現在足チャートを過去まで遡って該当する価格帯を見つけて平行線を引けば確認できるかもしれませんが、 毎回そのような作業を繰り返すのは非常に手間がかかります。
インジケータを起動するだけで上位足ゾーンまで表示されれば見落とす可能性もぐっと減らすことができそうですね。
価格がSupply/Demandゾーンに到達した際、反発の兆候を確認してエントリします。ゾーンに到達したとしても、買い圧力が強くゾーンを即座に突破してしまう場合もありますので、ゾーン付近で反発したことを確認してからエントリすることでトレードの精度を上げることができます。
簡単な方法は、ダウ理論インジケータの頂点(山、谷)検出です。
図の場合は5本ルール(パラメータで変更可能)のため、あるバーの前5本+後5本を含めた計11本において、中央のバー(6本目)の高値が最も高い場合に山、最も低い場合に谷を記録します。
zigzagの判定方法と同様、一度頂点(山)を記録した後に、それよりも高い価格で頂点(山)を記録した場合は山を再描画(=リペイント)することになりますが、早期に反転シグナルを検出することが目的であれば、一つの判断方法として使用することができます。
これ単体では根拠として弱いものの、Supplyゾーン到達後の反転下落、Demandゾーン到達後の反転上昇と組み合わせることで信頼性が増します。
早期検出を目的としているためダマシも多いですが、損切り幅を小さくできることで損小利大トレードに繋がります。
RSIが70以上の場合は買われ過ぎ(=反転下落の可能性)、30以下の場合は売られ過ぎ(=反転上昇の可能性) と考える市場参加者は多く存在します。
多くのユーザーが見ているインジケータは機能しやすい(=大衆心理)ため、これを一つの根拠とすることも有効です。
ダウトレンド転換とは以下の状態です。
ただし、今回の図のような急騰した場合は安値を切り上げたとしても該当波動の起点となる谷のレートはかなり低い位置にあるため、ダウ転換を待っているとトレード機会を逃してしまいますし、多くの場合で損切りラインから大きく戻したところで転換点が記録されることになりますので、損小利大トレードには向きません。
それでは、前回と同じ図の場合で見ていきましょう。
Supplyゾーン到達後にレートが上げ止まった状態ですが、 反転したことを何らかのルールで判断していきます。
反転の確定方法1: 頂点検出
頂点検出のバー本数は5本ルールとしています(パラメータで変更可)ので、 17:16時点でSupplyゾーン到達後の頂点(山)が検出されました。早期に逆張りでショートを仕掛けるなら、ここがひとつのエントリシグナルとなります。
反転の確定方法2: RSI 閾値到達からの反転
17:16時点のRSIを確認すると、 70以上到達から70未満へ下落しています。 これも合わせると、Supplyゾーンでの上げ止まり + 頂点(山)検出 + RSI反転 の3つの根拠が確認できます。
損切りをSupplyゾーン上辺(今回の場合は頂点(山)でも良い)付近に設定することで損切り幅を狭く設定することができます。
リスクリワード比率 1:2とした場合でもこのケースは利確することが出来ました。
反転の確定方法3: ダウトレンド転換
今回の図の場合は、指標発表後に急騰したため、押し安値(水色のライン)は大きく上昇しませんでした。 ダウトレンド転換には至らなかったため、これは検討外となります。
Supplyゾーンの上辺、またはDemandゾーンの下辺を明確にブレークした場合は、ブレーク方向にレートが伸びる可能性が高くなります。
ただし、ストップ狩りのように、わずかにブレークした後に反転する場合もあるため、ダマシを回避するためのブレークの基準についても検討していきましょう。
等、ブレーク時の方向性を一度確かめたり、取引量が十分にある状態でブレークをしていることを確認することで信頼性向上に繋がります。
上記の図の場合、Supplyゾーン付近で長期滞留や反転下落することなく、一度押し目を作り上昇を続けています。 谷を記録した後、大きめの陽線を記録したタイミングでロングエントリし、
逆指値はSupplyゾーン下辺付近に設定した場合、リスクリワード比 1:2など多少大きめに利幅を設定しても利確できる可能性が高くなります。
ゾーンがブレークするまでの間は抵抗レベルとして考えることができます。
100%機能するようなインジケータやトレードルールは存在しません。 判断の精度を高めるためには、マルチタイムフレーム分析や他のインジケータと併用し、複数の根拠を確認することが重要です。
また、実際にトレードする際は資金量に見合ったロット数と逆指値幅を検討し、1度のトレードで資金の大半を失ってしまわあないよう、無理のないトレードを心がけましょう。
頂点検出に使用するバー本数の設定(N本ルール)によって変えることができます。
5本ルールの場合と10本ルールの場合では、後者の方がより長い波動を捉えることになり、結果としてダウ転換のタイミングも変わり、各トレンド区間における最高値・最安値の検出頻度も下がります。
N本ルールの値を大きくすることで、より重要な価格帯のみを描画することができるようになります。
また、N本ルールだけでなく、マルチタイムフレームも活用することで、上位足の大きな波動に基づく重要な価格帯を捉えることも出来ます。
今回はダウ理論インジケータの新機能 Supply / Demand 機能について解説しました。
需要と供給のバランスが不均衡になりやすいポイントを見極めることで、トレードの勝率アップにお役立てていただければ幸いです。
インジケータは2週間無料でお試し頂くことができます。 実際に動かしてみることで、ご自身のトレードに活かせるものがあるか評価することができますので、ぜひ無料トライアルもご活用ください。
こちらのブログ経由で開設いただいたリアル口座で一定量以上のお取引が確認できれば、トライアル終了後も継続して無料でインジケータを利用頂くことができます。
ダウ理論インジケータと新機能を活用していただいて、スマートなトレードを実現していきましょう!