


初心者が MT5 を起動してまず戸惑うのが ローソク足の時刻表示 です。
たとえば東京市場の朝 9:00 にチャートを開いても、左下ステータスバーや M1 足の始値が 02:00 と表示され、「日本と 7 時間もズレている!」と驚くケースが少なくありません。これは MT5 の不具合ではなく、「時差」の影響を受けています。
国際標準時に対する日本時間の時差と、 証券会社のトレードサーバーにおける国際標準時との時差が組み合わさり、約7時間程度のズレが発生します。
さらに、多くの欧米ブローカーは 夏時間(サマータイム) を採用しており、3 月~10 月頃はサーバー時刻が 国際標準時より+3 時間に切り替わります。 この影響で、季節によって時差の幅が1時間ずれることもあり、混乱しやすい要因となっています。
この3点を押さえれば、チャート時間が日本時間とどのくらいズレるかを即座に判断できます。

時差を表す表記は GMT+◯ のように記載します。 国際標準時刻の基準であるロンドンを GMT+0(時差なし)とし、そこからの時差度合いを表します。
GMT+1、 GMT-1のようにプラス表記とマイナス表記がありますが、ロンドンを中心に東がプラス、 西がマイナスで時差を表します。
日本の場合は、 ロンドンとの時差は+9時間のため、 GMT+9と表します。
国際標準時刻が 2025/05/01 00:00 の場合、 日本(GMT+9)は 2025/05/01 09:00 となります。
どちらも国際標準時刻からの時間のズレを示す表記であり、「世界の基準時刻からのズレを示す」という点で同じ意味として使われている と理解すれば十分です。
GMTとは
UTCとは
トレードではどちらを使用すれば良い?
それぞれの定義に違いはあるものの、日常会話ではその厳密さを意識する必要はありません。
科学計測やシステム設計などでは UTC を使うのが原則となっていますが、為替市場において時差を表現する場合はGMTという表記をよく見かける印象がありますので、本記事でも時差を示す際はGMT+◯ と表します。
まず、MT5チャートに表示される時刻はログインしている証券会社の口座によって適用される時差が異なりますが、
多くの証券会社ではGMT+2(冬時間基準)を採用しているケースが多いです。 一部証券会社ではGMT+0 となる場合がありますが、基本的にMT5のチャート時刻(=トレードサーバー時刻)のタイムゾーンはGMT+2と覚えておきましょう。
GMT+2 ということは、日本時間がGMT+9のため時差は7時間です。
日本時間を基準として見た場合、7時間のズレが発生することになります。
ただし、これだけでは正確な時差が確定しません。 「夏時間/冬時間」による影響も考慮することで正確な時差が決定することになりますが、「夏時間/冬時間」は後の章で説明します。
各証券会社が持つトレード用サーバー時刻は、証券会社の所在地・監督当局・流動性提供元との整合性などで決まるため、 全ての証券会社で時差は統一されていません。 しかし、実際にはほとんどの海外証券会社がGMT+2を採用しています。
上記理由から、GMT+2を採用する証券会社が多い傾向にあります。
DSTとは Daylight Saving Time の略です。 「サマータイム」とも言われます。
夏のあいだ時計を 1 時間進め、夕方の明るい時間を有効活用する制度です。欧州・北米・豪州などで採用され、日本やシンガポール、香港などアジア圏では採用していません。
夏時間には 米国基準と欧州基準がありますが、 ほとんどの証券会社では米国基準を採用しています。
米国基準とは、3月第2日曜に夏時間を開始し(時計を 1 時間進める)、11月第1日曜に戻す(時計を1時間戻す)方式です。
ただし、証券会社や銘柄によってその切り替えタイミングが異なる場合があります。
詳細な切り替えタイミングは証券会社から案内メールが届くので、受信したら必ず内容を確認しましょう。
海外の証券会社はほとんどの場合で夏時間・冬時間の切り替えの影響を受けています。
切り替えのタイミングでトレードサーバーの時間が1時間ずれることになり、結果として日本時間とのズレが1時間縮まることになります。
各証券会社のトレードサーバー時刻は、それぞれ以下のような条件でタイムゾーンが切り替わります。
| 証券会社 | タイムゾーン(冬時間) | タイムゾーン(夏時間) |
|---|---|---|
| HFM | GMT+2 | GMT+3 |
| XM | GMT+2 | GMT+3 |
| Tradeview | GMT+2 | GMT+3 |
| AXIORY | GMT+2 | GMT+3 |
| Exness | GMT+0 | GMT+1 |
ここまでの内容で、MT5のチャート時刻と日本時間の2つを比較した場合に起きる時間のズレの要因を理解することが出来ました。
これらの影響によって、ほとんどのケースでは 冬時間は7時間の時差があり、夏時間では6時間の時差があることになります。
しかし、実際にトレードを行う際には、単にチャートと日本時間の時差だけでなく、「何時にどのようなイベントが起きるのか」を把握して置く必要があります。
特に重要な経済指標の発表時刻や、ロンドン市場、NY市場の市場オープンのタイミング等では取引が活発化し、急激にボラティリティが高くなったり、スプレッドが拡大することがありますので、MT5チャートの時間(または日本時間)を基準として、各市場が現在何時であるか、また指標発表日時が何時になるのかをチェックする必要があります。
まずは基本的な各市場セッションの開始時刻が、MT5チャート時刻とどのように関係しているのかを整理して表にしました。 この早見表を使用すれば、
を瞬時にチェックできます。 ぜひ繰り返し確認して、時差の変換が直感的にできるようにしていきましょう。
尚、表内の赤い数値は、各市場セッションのオープン時間付近を示しています。 各市場セッションの開始時刻は取引量が増加しやすく、また経済指標発表も重なる場合がある時刻のため、ボラティリティが上がりやすいタイミングでもあります。 1日の市場の流れと時刻をチェックして、適切なタイミングでトレードできるようにしましょう。

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米国や欧州は夏時間が採用されており、かつ証券会社のトレードサーバーも夏時間を考慮して動的にタイムゾーンが変わることから、夏時間の影響をトレードサーバー時刻が吸収し、夏/冬関係なく一定の時刻となります。
例:米国失業率の指標発表
米国失業率の発表は、市場へのインパクトが非常に大きくトレードを警戒すべき時間帯です。急激なレート変動やスプレッドが大幅に開く可能性が高くなるため、トレードは慎重に行う必要があります。
指標発表時刻は、MT5チャート基準で見ると夏/冬問わず15:30となりますが、日本時間では冬時間が22:30、夏時間は21:30 となります。
日本は夏時間/冬時間がないため、米国や欧州など夏時間/冬時間の影響のある地域の指標を確認する際は1時間のズレが生じます。
| 季節 | 現地時間(NY) | GMT | 証券会社 タイムゾーン | MT5チャート時刻 | 日本時間 |
|---|---|---|---|---|---|
| 冬時間 | 08:30 | 13:30 | GMT+2 | 15:30 | 22:30 |
| 夏時間 | 08:30 | 12:30 | GMT+3 | 15:30 | 21:30 |
次に、東京市場におけるイベントで各時間を確認してみましょう。
ゴトー日の仲値トレードでは日本時間 09:55 を基準にしたトレードを行う場合があります。
| 季節 | 現地時間(東京) | GMT | 証券会社 タイムゾーン | MT5チャート時刻 |
|---|---|---|---|---|
| 冬時間 | 09:55 | 00:55 | GMT+2 | 02:55 |
| 夏時間 | 09:55 | 00:55 | GMT+3 | 03:55 |
日本は夏時間がないため、夏/冬で時間が調整されるMT5チャート時間は1時間のズレが発生します。
裁量でトレードする際は日本時間09:55 を基準にしてトレードをすれば問題ないですが、自動売買や過去データの検証をする際は、冬時間はMT5チャートでは2:55、 夏時間では3:55 となっていることを踏まえて分析する必要があります。
ロンドンフィックスは、ロンドン外為市場で外貨取引の基準レートを決める時間帯で、夏時間と冬時間で日本時間での時間が変わります。ロンドンフィックスの時間は、ロンドン時間で通年16時(夏期はGMTベースで15:00)に決定されます。これは、ロンドン外為市場で銀行の対顧客取引の指標となる為替レートが算出・公表される時間帯です。この時間帯は、輸出企業の決済や米ドル建てで行われる金の取引により、為替相場の変動が大きくなる傾向があります。
| 季節 | 現地時間(ロンドン) | GMT | 証券会社 タイムゾーン | MT5チャート時刻 | 日本時間 |
|---|---|---|---|---|---|
| 冬時間 | 16:00 | 16:00 | GMT+2 | 18:00 | 01:00(+1d) |
| 夏時間 | 16:00 | 15:00 | GMT+3 | 18:00 | 00:00(+1d) |
これらを押さえておけば、「チャート時刻が合っているか?」に悩むことなく分析・エントリーに集中できます。ぜひブックマークしてお役立てください。