


この記事では、チャート設定やインジケータの配置をテンプレートとして保存・再利用する方法を詳しく解説します。
前回の「パラメータファイル」編では、個々のインジケータ設定の保存・読み込み方法を紹介しましたが、
テンプレートを活用すれば、チャート全体の設定をまとめて保存し、複数の戦略を瞬時に切り替えることができます。
実際の作成・適用手順はもちろん、トレード効率を高める実践的な活用術まで、初心者にもわかりやすく解説しています!
チャートの設定を保存し、同じ設定を繰り返し使用するための機能です。
テンプレートを活用するとチャートの統一化と分析作業の効率化が可能になります。
①: チャートの設定を統一できる
複数の銘柄を取引する際に、同じインジケータやチャート設定を簡単に適用できます。
同じトレードルールを継続的に運用するためには、一度決めた設定をいつでも使用できるようにする必要があります。
新たにチャートを開いたり一時的にチャート設定を変更したりすると、トレードルールとして定めたチャート設定が変わってしまうことがありますが、
これをいつでも元の状態に戻すことができるようになります。
②:複数の分析手法を使い分けられる
順張りトレード用テンプレート:トレンド系インジケータを中心に構成
逆張りトレード用テンプレート:オシレータ系インジケータを中心に構成 のように
戦略毎に異なるインジケータのパターンを管理し使い分ける必要がありますが、
その際に素早く使用する戦略が切り替えられることで時々刻々と状況が変化する相場環境に素早く対応し、適切なトレード戦略を切り替えながら適用できます。
任意のチャートを開き保存したいインジケータをいくつか配置します。
今回は例として移動平均(EMA50, SMA200)、 RSI(相対力指数)を配置していきます。
配置したいインジケータをチャートにドラッグ&ドロップします。
パラメータを設定するときにインジケータ毎に色も変更しておきましょう。
すべてのインジケータの配置が完了したらテンプレートを保存します。
チャート画面で右クリックし、「テンプレート」→「定型チャートの保存」と進みます。
ファイル名を入力し「保存」をクリックします。
このとき設定内容が類推できる名前を設定することで、様々なテンプレートを活用しやすくなります。
チャート画面を開き、先ほど作成したテンプレートが読み込めることを確認しましょう。
新規チャート画面にテンプレートが読み込めるか確認していきます。
チャート画面で右クリックし、「テンプレート」→読み込みたいテンプレートをクリックします。
保存した内容と同じ条件のインジケータがチャート画面に復元されます。
1:インジケータの一覧とその設定
2:チャートの設定
3:オブジェクト
インジケータの本数を変更してテンプレートを上書き保存します。
テンプレートを読み込んだ際に、設定が変更されて復元できているか確認しましょう。
パラメータを変更したいインジケータをダブルクリックし、設定を変更しテンプレートを上書き保存します。
テンプレートを読み込んだ際に、設定が変更されて復元できているか確認しましょう。
視覚的な区別を助けるためラインの色を変更してテンプレートを保存します。
テンプレートを読み込んだ際に、設定が変更されて復元できているか確認しましょう。
チャートを右クリックし「プロパティ」を選択します。
例として「買いラインを表示」、「期間区切りを表示」にチェックを入れ「OK」をクリックします。
自動スクロール、チャートシフトやズームレベルの設定を保存することができます。
設定が完了したらテンプレートを保存します。
テンプレートを再度読み込み、設定した内容が復元されることを確認してください。
垂直線などのオブジェクトを保存することができます。
設定が完了したらテンプレートを保存します。
テンプレートを再度読み込み、設定した内容が復元されることを確認してください。
複数のチャートに同じテンプレートを読み込むと、すべて同じ日時に垂直線が表示されることが確認できます。複数の銘柄の同じ日時の比較がしやすくなります。
テンプレートを読み込むチャート画面は、新規のものでも現在使用しているものでも構いません。
現在使用しているチャートにテンプレートを適用した後、インジケータを追加したりパラメータを変更するなどしても再度テンプレートを読み込めば変更前の状態に復元できます。
MT5で定型チャート(テンプレート)を活用すると、チャート設定・インジケータ構成・オブジェクトが一括で再現されるため、トレードルーチンを大幅に効率化できます。
まずはシンプルなテンプレートを1つ作成し、保存・読み込みの流れを体験してみてください。その後、各戦略に合わせて複数のテンプレートを作成すれば、分析の幅が広がり、より快適にトレードへ臨めるはずです。